年下関西人のSくんアゲイン⑥

会ったことがない人を好きになった話

2回目のデート前日。

同僚のキレイな女性に、メイクのアドバイスをもらう。

「にこさんは、ブルベですよね。肌はセミマットで平行眉が似合いますよ~。チークは薄いピンクで丸く入れて、リップはチークに馴染むナチュラルなピンクで、ツヤ命です!」

「ふんふん、、、アイメイクは?」

「ビューラーとマスカラはしっかり!アイシャドウは今くらいでいいです」

素敵女子よ、ありがとう。

参考画像を検索してくれて、コスメも指定してくれた。

はい、全部買います。

 

「お先でーす」

「待って!帰らないで!!」

デザイナーさんの帰りを引き止める。

 

「わたしに似合う服の形と色教えて!」

「んー?明るい色が似合う。白が良いんじゃない?」

「それ今着てるから言ってる!笑」

「青い服が似合いますよ〜」

「赤とかオレンジとか暖色が似合うよ」

「どっちー??」

「モード系。ぱっつん前髪に赤リップ嫌いな男いねえから。秋元梢ちゃんみたいな」

「それってあなたの趣味ですよね?」

「え〜、にこさんは前髪を巻いて流してる時のほうが可愛いですよ」

「だからどっちーー??」

「なに、明日なにがあんの?合コンだろ」

「大事な勝負がありまして・・・」

「こういうのが似合うんじゃない?」

彼も同じく画像検索してくれる。

 

「ふんふん、わかった。ふたりともありがとう!一生このスタイルでいくわ」

「一生を俺らに背負わすな笑」

 

その日の夜にまつげパーマしながら、わたしは人に恵まれてるなあと思い出しにっこり。

Sくんから電話がきて、少し話す。

明日はおうちでアートして、一緒にポップコーン作って映画を観よう。

 

 

いざ、当日!

キラキラ女子に教わったメイクをして、前髪を巻いて、デザイナーが似合うと言っていた明るいイエローの服にした。

マンションの前で、電話する。

「・・・・・」

 

 

あれ?

出ない。

 

 

 

お部屋のインターホンを鳴らす。

「・・・・・」

 

ま、まさか、、、

 

 

 

 

 

「・・・はい」

「にこです」

「ちょっと待ってください」

 

 

3分後。

お部屋に入れてくれた彼は、寝起きでした。笑

 

 

「嘘やろ、、、」

「こっちのセリフ〜???」

わたし、爆笑。笑

 

「風呂入って、食器洗って、洗濯物畳んで、部屋キレイにしてから迎えたかった、、、!」

「見栄を張るなよ?」

「前に好きなアーティストのLIVEに行くのに、飛行機の出発時間に起きたこと思い出しました、、、」

「常習犯かい」

「いや、その2回だけです、、、嘘やろ、、、いくらなんでも10時前には起きると、、、」

「そうだね。笑」

「楽しみにしすぎました。あの時と同じや」

ただいまの時刻、14時。

「あかん、これで嫌われてもしゃーない、、、」

ん?聞こえないふりしておこう。笑

 

食器を洗って、山積みの洗濯物を畳みだすSくん。

「・・・」

「はよ着替えてこいって思ってます?」

「よくわかったね~」

「シャワーしてきます」

そう言いながら、布団を畳み、掃除をしだす。

「わたし30分くらいどっか外に行ってようか?」

「いや、座っててください」

「別になんとも思ってないから散らかったままで大丈夫だよ?」

「もう最悪の状態で見られてるからな・・・」

「今さらきれいにしなくていいよ。それはなんのために掃除してるの」

「何のためなんやろ・・・」

結局、シャワーから出ても隙を見ては床掃除などしていた。
どんどんきれいになっていく新しいスタイルだった。笑

 

わたしは本当になんとも思っていなかった。

というのも、最初に電話した時
わたしは約束の22時に爆睡していたので、これでお互い様ということで・・・ね。笑

 

 

つづく

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