なんとなく、前に登録して放置していたアプリを開いてみる。
ユーモアのあるプロフィールにいいねを送ったら、マッチングしたのが関西出身のSくん。
2歳年下で、もう最初っからメッセージが面白くて、数回やりとりして電話することに。
Sくん「今日の22時にかけますね」
にこ「はーい!」
Sくん「かけまーす」
にこ「・・・」
Sくん「あれ?もしもーし(何度かかけてくれる)」
にこ「・・・」
そして翌朝。
そう、わたしめっちゃめちゃ熟睡していました。笑
朝起きて青ざめたわ???
にこ「ぎょええええごめんなさい!!寝てました!めちゃくちゃ快眠してましたー!!!」
Sくん「よく寝てくれて良かったっす笑」
22時就寝、優等生すぎる・・・!?
というわけで仕切り直し、今度こそ!と通話。
最初から恋愛観の話をしてくれたし、返しが面白くて会話が盛り上がる。
1時間半くらい話して、
Sくん「また電話したりメッセしたり、食事行ったりもしましょう」と。
年下だけどリードしてくれるし、普段ツッコミ役のわたしがぽんぽんボケれるくらい会話のテンポが良くて楽しい。
そこから3日おきくらいに電話をくれて、2時間→3時間→5時間(!)と電話も長くなっていき
ふたりで漫才のネタ作ったり、
「このツッコミを相手に言わせられるか」とか
今日の出来事を面白おかしく話してくれたり
ひたすら妄想を語ってわたしがツッコんだり。
今日はSくんから電話くるかな?と毎日楽しみになる。
しかし2回目の電話くらいから、Sくんの仕事は激務になっていて。
他の部署の責任者も兼任することになり、業務量が2倍に。
当然休みもなくなる。
部下がタブーをやらかして尻ぬぐいに追われたり、
上司からは「元々の業務を蔑ろにしない話だったろ」と叱られたり、しんどそう。
Sくん「寝てるやんね?」
にこ「起きてますよ~!かけていい?」
うんうん、そうか~と聞くことしかできなかったけど
愚痴りつつも笑いのポイントを織り交ぜてきて、楽しい時間。
この頃には、関西弁が聞こえるとSくんを思い出し、職場の後輩(関西人)に「頼む、気が散るから喋らないでくれ」と思うくらいになっていました?
でもまだSくんには会ったことがない。
アプリの画像だけで顔もちゃんと知らない。
電話だけで好きになるなんて、ネット恋愛なんて、考えられない。
また別の日には、
にこ「(おっ、今日なんか声が弾んでるような)」
Sくん「聞いてくださいよ、やっと出口が見えたというか」
にこ「なになに!」
Sくん「やっと良い方法見つかって、うまいこといきそうなんですよ~」
にこ「えー!おめでとう、やったね!良かったね!」
わたしのことは、
「こんなに感情と思考がスケルトンな人には会ったことがない」
「自分はメンヘラ製造機って呼ばれるくらいいつも依存されちゃうので、芯のある人が良い」
「会話していて、包み込んでくれるし、ストレスが一切ないことが嬉しい」
「にこちゃんを良いな、と思っている」
と伝えてくれました。
ただし、自分が時間を作れないので「土俵にあがれていない」とも。
でもなんかいい感じかも!
わたしもSくんを良いと思っていたので、うまくいくかも!
と思ったのも束の間。
これが最後の電話となるのでした。
つづく
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