2回目のデート前日。
同僚のキレイな女性に、メイクのアドバイスをもらう。
「にこさんは、ブルベですよね。肌はセミマットで平行眉が似合いますよ~。チークは薄いピンクで丸く入れて、リップはチークに馴染むナチュラルなピンクで、ツヤ命です!」
「ふんふん、、、アイメイクは?」
「ビューラーとマスカラはしっかり!アイシャドウは今くらいでいいです」
素敵女子よ、ありがとう。
参考画像を検索してくれて、コスメも指定してくれた。
はい、全部買います。
「お先でーす」
「待って!帰らないで!!」
デザイナーさんの帰りを引き止める。
「わたしに似合う服の形と色教えて!」
「んー?明るい色が似合う。白が良いんじゃない?」
「それ今着てるから言ってる!笑」
「青い服が似合いますよ〜」
「赤とかオレンジとか暖色が似合うよ」
「どっちー??」
「モード系。ぱっつん前髪に赤リップ嫌いな男いねえから。秋元梢ちゃんみたいな」
「それってあなたの趣味ですよね?」
「え〜、にこさんは前髪を巻いて流してる時のほうが可愛いですよ」
「だからどっちーー??」
「なに、明日なにがあんの?合コンだろ」
「大事な勝負がありまして・・・」
「こういうのが似合うんじゃない?」
彼も同じく画像検索してくれる。
「ふんふん、わかった。ふたりともありがとう!一生このスタイルでいくわ」
「一生を俺らに背負わすな笑」
その日の夜にまつげパーマしながら、わたしは人に恵まれてるなあと思い出しにっこり。
Sくんから電話がきて、少し話す。
明日はおうちでアートして、一緒にポップコーン作って映画を観よう。
いざ、当日!
キラキラ女子に教わったメイクをして、前髪を巻いて、デザイナーが似合うと言っていた明るいイエローの服にした。
マンションの前で、電話する。
「・・・・・」
あれ?
出ない。
お部屋のインターホンを鳴らす。
「・・・・・」
ま、まさか、、、
「・・・はい」
「にこです」
「ちょっと待ってください」
3分後。
お部屋に入れてくれた彼は、寝起きでした。笑
「嘘やろ、、、」
「こっちのセリフ〜???」
わたし、爆笑。笑
「風呂入って、食器洗って、洗濯物畳んで、部屋キレイにしてから迎えたかった、、、!」
「見栄を張るなよ?」
「前に好きなアーティストのLIVEに行くのに、飛行機の出発時間に起きたこと思い出しました、、、」
「常習犯かい」
「いや、その2回だけです、、、嘘やろ、、、いくらなんでも10時前には起きると、、、」
「そうだね。笑」
「楽しみにしすぎました。あの時と同じや」
ただいまの時刻、14時。
「あかん、これで嫌われてもしゃーない、、、」
ん?聞こえないふりしておこう。笑
食器を洗って、山積みの洗濯物を畳みだすSくん。
「・・・」
「はよ着替えてこいって思ってます?」
「よくわかったね~」
「シャワーしてきます」
そう言いながら、布団を畳み、掃除をしだす。
「わたし30分くらいどっか外に行ってようか?」
「いや、座っててください」
「別になんとも思ってないから散らかったままで大丈夫だよ?」
「もう最悪の状態で見られてるからな・・・」
「今さらきれいにしなくていいよ。それはなんのために掃除してるの」
「何のためなんやろ・・・」
結局、シャワーから出ても隙を見ては床掃除などしていた。
どんどんきれいになっていく新しいスタイルだった。笑
わたしは本当になんとも思っていなかった。
というのも、最初に電話した時
わたしは約束の22時に爆睡していたので、これでお互い様ということで・・・ね。笑
つづく
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