高校教師な男

バチェラーデート

4連続デート最後の、日曜の夜のお相手は

高校教師のYさん、38歳、年収700万円。

 

指定されたカフェで待っていると、小柄な男性が現れた。

38歳らしい顔つきに、ネルシャツ、アメリカの大学生みたいなロゴの入ったグレーのスウェット、ロングコートがなんともアンバランスだった。

バチェラーデート

コーヒーとケーキを注文して、

にこ「昨日はお休みでしたか?」

Y「昨日は部活があって、学校に行ってました」

 

なるほど、先生は顧問もあって忙しいのだ?

 

Y「部活、やりたくないんです」

 

うわ!またでた〜

「やりたくない」人多すぎんか・・・?
わたしのまわりにいない人種。

引き受けたんならやれ、やりたくないなら覚悟をもって断れと思ってしまう。
わたしは一貫性がある人が好きだ。

 

にこ「顧問につかない先生もいるんですか?」

Y「いないですね、全員なにかしらしてます」

 

じゃあ無理ですねぇ?笑

どんな契約かは知らんけど。

 

すべての先生が熱血教師だとは思っていないけど、やりたくないな〜って思ってる人から教わる生徒の気持ちを思って、勝手にもやっとした。

美容院で「仕事やめたいんですよね~」っていう美容師にカットしてもらった時のことを思い出した。
めちゃ嫌じゃない?笑

 

にこ「なんで先生を目指したんですか?」

Y「親が教師だったので・・・」

からはじまり、

 

教科は何を教えてるんですか?

なんでその教科の教員免許を選んだんですか?

大学院ではどんな研究をしていたんですか?

その研究内容って、どこで活かされるんですか?

先生の転勤ってどう決まるんですか?

校長先生ってどんな業務内容なんですか?

副校長と教頭ってどっちが偉いんですか?

いままででやばいくらいの問題児っていましたか?

 

質問が止まらないわたし。
大変興味深い!

 

しかしこれ、この人への興味というより「教師という職業」への興味が大きい。

二回目に会ったとして同じテンションで質問が溢れてくるとは思えなかった。

 

会話や言葉尻からから受けた印象は
ちょっと頭が固そう、頑固そう、真面目。
清く正しく生きてきたんだろうな~。
教えるのが好きとか、生徒との関わりを大切にしているというよりも「こなしてる」感が強かった。

コーヒーを飲むYさんを見て、
「職員室ってコーヒーの香りだったな」と思い出す。

そろそろ出ますか、と駅まで歩き、
改札前で連絡先を聞かれる。

そうだ、回避法を考えていなかった。

 

さよならして、電車に乗る。

 

 

4つのデートの相手を採点する。
「また会いたいと思うか」の質問に10段階評価で全員に1をつけた。

4人の男性と会ってみて感じたのは、

 

元彼Bくんのことが好きだなあ、だった。

バチェラーデート



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