バチェラーデートで出会った5人目の男性、Yさん37歳。
出版社で雑誌の編集のお仕事をしている。
Yさん「お店の前に着きました。青のロングコートに白のブーツです」
青のろんぐこーとに白のぶーつ・・・
会う前からなんか無理かも、と感じた。
(ごめんなさい)
お店の前で立っていると背の高い男性が現れた。
Yさん「あの・・・11:30に・・・待ち合わせしてますか?」
独特っ!!
にこさんですか?とかじゃないの?
11:30に待ち合せてる人が他にもいるかもよ?笑
にこ「えーと、はい、Yさんです?にこです。」
Yさん「お店に入りましょう」
予約を入れてくれて感謝している。
しかしこういう時、先にお店に入ってほしい。
なんて名前で予約しているのかを知らないのだ。
Yさんはわたしを先に入らせ(特にドアを開けるとかでもなく)、検温にモタついていた。
わたしは手前の席に座り、Yさんを奥の席へ誘導する。
Yさんが青いロングコートを脱ぐと、繊細なクロシェ編みのような黒のカーディガンを着ているのが目に入った。
独特っ!!笑
シュッと背が高く、小顔で、ぱっちりした目。茶髪に黒々とした眉毛。
痩せているせいか少し疲れて見えた。
まるでレディースのようなカーディガンのせいで、アーティストのELTのいっくんが女装したみたいだな、と思った。
雨ですねぇ。
でも暖かいですねぇ。
花粉症は大丈夫ですか?
時候の挨拶のような会話だ。
わたしはバチェラーレートを上げるためと割り切って、当たり障りのない会話に徹する。←
店員さんが、注文したブレンドコーヒーを運んできてくれた。
早く帰りたくて、ぐっと飲み干す。笑
カタカタカタカタ・・・
ちらりとYさんを見ると、カップを持つ手が震えていた。
あれ。緊張されてるのかな・・・
Yさんは、わりと愚痴の多い人だった。
前職が昭和の縦社会な企業で、
毎日上司に強制的に飲みに連れていかれるとか、
飲みの場では女性は接待、男性はお酌やお酒をつくったり、
二次会のお店を何種類も探してその場で選ばせないといけないとか。
正直どーーーでもいい話だったので、
「大変でしたね、転職成功ですね~」と話を切り上げようとすると
「そうなんですよ、ある時はああで・・・こうで・・・」
愚痴が止まらない。
にこ「仕事で成果をあげて、上司より偉くなって黙らせるしかないですね」
Yさん「でも年功序列で、ああで・・・こうで・・・」
にこ「わたしは行きたくないところに行って時間使いたくないので、嫌な飲み会は何と言われようと全部断ってましたね~」
Yさん「女性はいいんですけど、上司がああで・・・こうで・・・」
いや、なに話しても愚痴に戻るな?
もうええて。聞き飽きたて。
カタカタ・・・カタカタカタ・・・
また震えてるし。
たぶん、自分でも気づいているのか、両手でコーヒーカップを持っている。
可愛い女子かよ。
1時間ほどお茶をしていたが、Yさんがコーヒーを飲み終わることはなかった。
カタカタと震えながら、めちゃくちゃチビチビ飲んでいる。
あまりにも何度も飲むので、カップを口元に運ぶたびに
【次こそは震え止まるかな!?】と気になって気になって・・・
(そこ?笑)
カタカタカタカタ・・・
うーん、気になる!!!笑
震えばかりが気になって、話が全く頭に入ってこない。
お会計は僕が払います、と伝票を持っていってくれたが、千円札を渡すとあっさり受け取るYさん。
コーヒーは850円だった。
Yさん「おつり・・・」
150円を渡してくる。
ガクガクガクガク・・・
いや震えすぎだろ!!!!!
耐えられんわ。笑
おわり
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