寄せてくる男

マッチングアプリ

アプリでマッチングしたGさん、37歳。

決めてほしい男Tさんと同時期にやりとりをしていた人で
写真の表情からも、業務連絡のようなメッセージからも機械的な印象を感じた。
フリーランスでIT関係のお仕事とのことで、まさにイメージどおりだ。

デート日が決まると、お店をパパっとジャンル違いで3つほど候補をあげてくれて、Tさんとの間延びしたやりとりに辟易していたわたしには好印象だった。

 

わたしが選んだのは銀座にあるビストロ。
20時に待ち合わせしていたが、人気店で予約が取れたのが20:30だった。
20時に行って入れればラッキー、入れなかったら他で少し時間を潰しましょうと提案してくれた。

Gさん「すみません、バスに乗り遅れて10分ほど遅れます。」

にこ「わかりました!お気をつけて~」

 

雨の日だった。
〇〇って名前で予約してるから先に入ってみて、とか言ってくれたら気が利くのに。

などとは思いながらも待つ。

 

数分後、スラっとした男性が現れた。

男性「こんばんは!」

にこ「わぁ!びっくりした、こんばんは!」

 

え、まずは「お待たせしてすみません」とかじゃなくて・・・?
あれ、こんな顔だったっけ・・・??

 

男性「なにしてるんですか?」

にこ「えーと・・・」

 

この人、Gさんじゃないかも。笑

 

にこ「待ち合わせです!!」

 

ややこしい~?

うっかりついて行くところだった。
後から気づいたが、ナンパで有名な通りで、この人は2周目も「また会いましたね?」と声をかけてきた。笑

ナンパ男にビビったわたしは、一度お店に入ったものの満席で20:30まで待つことに。

 

Gさん「にこさんですか?遅れてすみません」

にこ「あ、はじめまして~」

ようやくご本人登場!

 

20:15、並びの立ち飲み屋で時間まで飲むことに。

ビストロの予約まであと15分、わたしは1杯飲みきれないと思います、と告げると

Gさん「まあ、少しくらい時間に遅れても大丈夫でしょう!」

 

 

ああ、そういう考えだからバスにも遅れたんだな、と思ってしまった。
バスに乗り遅れたので遅刻します、という連絡だったが遅刻の理由になっていないと思っていた。←
道が渋滞していたならしょうがないが、そもそもバスに乗れなかったのは自分の時間管理の甘さなのでは。

 

Gさんはジャケットを着ていて、爽やかなルックスだった。
ちょっとおなかが出ている気はしたけど、少し俯いた時の顔がかっこいい。
背は高くないけど。←

 

結局ふたりとも飲み切らず、予約の時間なので出ることに。

Gさん「遅れちゃったのでここは払います」

 

1杯380円のハイボールでチャラにしようとしてるな。
いえ、むしろここ払うので次のビストロ奢ってくれません?雨の中待ってたし。
とは言えずに、ビストロのカウンターに座る。

なんとなく、食の好みは合わなそうだった。
2種類からどちらのサラダにするか、どちらのアヒージョにするか、どちらのリゾットにするか・・・
2拓のメニューはすべてわたしと別の物を選んだ。笑
ので譲った。

 

にこ「なんでIT業界で働こうと思ったんですか?」

Gさん「自分でもできそうだったから」

 

やりたい、ではなく、できそう。
珍しい理由ですね。

Gさん「にこちゃんは?」

わたしは仕事に対する熱い思い、今の会社でやりたいこと、天職だと思っていることを話した。

 

Gさん「わかるわ~、なんか俺と似てるね」

にこ「そうですか?」

 

さっきはそうは言ってなかったような。

 

にこ「Gさんはどんな女性が好みなんですか?」

Gさん「食べ物の好き嫌いがない人かな」

元彼女が好き嫌いが多くて苦労したらしい。

にこ「たくさんいそうです、選び放題だ~」

Gさん「にこちゃんは?」

にこ「タイプは尖ってる人です。その人と一緒にいる時の自分を好きかどうかで決めてます」

Gさん「なるほどね、俺もそうだな」

 

あれ?この人・・・笑

 

Gさん「元彼女がもう結婚してるんだけどさ、離婚しないかなって思うよね」

にこ「おお・・・わたしは思わないです」

というかドン引きなんだが?

 

にこ「離婚を願うくらい気持ちが強いなら正々堂々伝えたら良いし、そうじゃないなら相手が幸せならそれでいいと思いますね」

Gさん「いや、俺もそう思うよ」

 

あれれ?この人・・・??

 

にこ「もう一緒になることはないけど、生命体として好きなので、幸せでいてほしいですね」

Gさん「俺も生命体として好きだよ」

 

 

この人、なんか意見寄せてきすぎじゃないか???

 

最初と言ってること全然違うよ、気づいて!笑

 

 

 

そしてこの食事代はきっちり割り勘でした。

わりと論破してしまったのに連絡先を聞かれる。
お店を出て、では、今日はありがとうございました。バイバイ、と手を振ると

ぺとっ・・・

と、手を触られる。

 

 

え。

 

パンッとハイタッチでもなく、ぎゅっと握られるでもなく、指先をぺとっと捕まれる・・・

 

なんこれ。なんかきも・・・笑

 

Gさん「次は〇〇駅で飲みましょう」

にこ「はい、機会があれば是非(棒)バス停どのあたりですか?というかバスってこの時間まであるんですね」

Gさん「あっ・・・」

にこ「・・・」

Gさん「調べたら終バスがあと2分で、絶対間に合わないです」

 

 

 

でしょうね。

 

どこまでも時間管理ができないGさんでした。

バチェラーデート

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